【公認心理師が解説】GW明けがしんどい…その不調、5月病かもしれません!
「連休が終わった途端、朝起きるのがつらい…」
「仕事に行きたくないって、こんなに泣けるものだっけ?」
ゴールデンウィーク明けに、こんなふうに感じている方はいませんか?
実は私自身も、看護師として働き始めた1年目の5月、突然朝起きられなくなった経験があります。
そのときは「自分の根性が足りないんだ」と責めていたのですが、あとから振り返ると、それは典型的な5月病のサインでした。
この記事では、看護師・公認心理師としての経験をふまえて、5月病の正体と、今日から始められるセルフケアをお伝えしていきますね。

1. 結論:「5月病」は怠けではなく、こころと身体からのサインです
いきなり大事なところからお伝えしますね。
「5月病」は決してあなたの甘えや怠けではありません。
それどころか、4月をがんばって走り抜けた人ほど、なりやすいと言われています。
「5月病」というのは、実は医学的な正式名称ではありません。
医療の現場では、その実態の多くが「適応障害」に近い状態として扱われています。
なぜGW明けに起こりやすいの?
理由は大きく3つあると言われています。
- 4月の「気を張りすぎ」の反動:新生活で気が張っていた緊張が、連休でふっと緩むため
- 生活リズムの乱れ:連休中の夜更かし・朝寝坊で体内時計がずれてしまうため
- 季節の変わり目:寒暖差や気圧の変動で、自律神経が乱れやすいため
つまり、「気持ちの問題」だけでは片づけられない、身体側の理由もちゃんとあるのです。
2. こんなサインは5月病かも【セルフチェック】
ここで、ご自身の最近1〜2週間を思い出しながら、当てはまるものを数えてみてくださいね。
こころのサイン
- 朝起きた瞬間から憂うつで、布団から出られない
- 仕事や勉強への意欲がわかず、集中できない
- ささいなことでイライラする、涙が出やすい
- 「自分はダメだ」と責めてしまう
- 休日も楽しめず、何をしても気持ちが晴れない
からだのサイン
- 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める
- 食欲がない、または逆に食べすぎてしまう
- 頭痛・肩こり・胃の不快感がある
- 疲れが取れず、だるさが続いている
- 動悸やめまいがする
いくつ当てはまったか、よりも大切にしてほしいのは、「以前の自分と比べてつらさが増しているか」という視点です。
これらのサインは、心と身体が「少しペースを落としてもいいんだよ」と、あなたに伝えてくれているメッセージなのかもしれません。

3. 今日からできる5つのセルフケア
5月病への対処は、「がんばって治す」よりも、「整えて、回復を待つ」イメージが近いものです。
厚生労働省も、職場のメンタルヘルス対策の柱として、まずセルフケア(自分自身でのケア)を挙げています。
難しいことから始める必要はありません。一つずつ、ご紹介していきますね。
① 起きる時間「だけ」を固定する
回復の土台はやはり睡眠です。
ただ、「早く寝なきゃ」とプレッシャーをかけると、かえって眠れなくなることもありますよね。
そこで、まずは起きる時間だけを一定にしてみてください。
起きたらカーテンを開けて朝の光を浴びる——たったそれだけで、ずれていた体内時計が少しずつリセットされていきます。
② 「60〜70%」で動き出す許可を出す
連休明けは、最初から100%のパフォーマンスを目指さないでくださいね。
「今週は60〜70%でいい」と自分に許可を出すことが、結果として回復を早めてくれます。
ToDoリストの上位3つが終わったら合格。それくらいの気持ちで十分です。
③ 軽い運動を生活にしのばせる
運動と睡眠には、深い相関があると言われています。
軽く身体を動かした日は、夜の眠りの質も上がりやすくなります。
ジムに通う必要はまったくありません。
- 一駅手前で降りて歩いてみる
- 階段を使ってみる
- 寝る前に5分だけストレッチをする
——それくらいのささやかな一歩で大丈夫です。
④ 「食べる・あたためる」を大事にする
食欲が落ちているときこそ、温かい汁物やおかゆなど、身体にやさしい食事を意識してみてください。
夜は湯船にゆっくり浸かる時間を作るのもおすすめです。自律神経を整える助けになりますよ。
冷たい飲み物や冷房で身体を冷やしすぎないことも、案外大切なポイントです。
⑤ しんどさを「言葉」にする時間をつくる
頭の中だけでぐるぐる考えていると、不安はどんどん大きく感じられてしまうものです。
- ノートに今日のしんどさを書き出してみる
- 信頼できる家族や友人に話を聞いてもらう
それだけで、気持ちが少し軽くなることがあります。
SNSでの発信は、反応に振り回されやすいので、まずはクローズドな場で言葉にすることをおすすめしています。

4. こんな時は、一人で抱え込まないでくださいね
セルフケアを試しても、つらさが薄れていかないときがあります。
精神科ナースとしてお伝えしておきたいのですが、次のいずれかが当てはまる場合は、医療機関や相談窓口の力を借りるタイミングです。
- 気分の落ち込み・不眠・無気力が2週間以上続いている
- 休日も含めて、何をしても楽しいと感じられない
- 遅刻・欠勤が増え、日常生活に支障が出ている
- 「消えてしまいたい」「いなくなりたい」という気持ちがよぎる
特に最後の項目に少しでも心当たりがあれば、ためらわずに専門家につながってくださいね。
「これくらいで受診していいのかな」と迷うときこそ、相談していい状態だと、私はいつもお伝えしています。
5月病の多くは、環境やストレスから少し距離を置くことで回復していきます。
一方で、長引く場合はうつ病など、別の状態が背景にある可能性もあり、早めに専門家の目で見てもらうことが、結果としていちばんの近道になることが多いです。
まとめ:「今日もなんとかやっている」自分を、まず認めてあげてください
GW明けに感じる気力の低下や心身の不調は、決して甘えではありません。
4月をがんばって走り抜けたあなたの心と身体が、「少し休もう」とサインを送ってくれている状態です。
5月病へのセルフケアとして、今日からできることをもう一度まとめておきますね。
- 起きる時間だけを固定する
- 60〜70%で動き出す
- 軽く身体を動かす
- 温かい食事と入浴で整える
- しんどさを言葉にする
それでもつらさが続くときは、どうか一人で抱え込まないでください。
そして最後にひとつだけ。
「今日もなんとかやっている」——それ自体が、もう十分すぎるほどのがんばりです。
このブログが、あなたのこころが少し軽くなるお守りのような場所になれたら嬉しいです。
